Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
出崎 亮; 上地 宏樹*; 羽倉 吉彦*; 岸 肇*
JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 29, 2015/03
本研究では、J-PARCやITERに設置される超伝導磁石システム用電気絶縁材料として応用が期待されているシアネートエステル/エポキシ樹脂について、物理化学的特性変化の面から放射線照射効果を解明することを目的としている。これまでに、室温真空中において100MGyまでガンマ線を照射すると、水素, 一酸化炭素, 二酸化炭素が発生すること、樹脂のガラス転移温度が初期値の80%である180Cまで低下することを明らかにしているが、本報では、放射線照射によって分解する化学構造の解明を核磁気共鳴法による分子構造解析により行なった。その結果、シアネートエステルとエポキシの間の架橋構造を構成するシアヌレート, イソシアヌレート, オキサゾリジノン骨格に結合するエーテル鎖が切断されていることが分かった。以上のことから、シアネートエステル/エポキシ樹脂に放射線を照射すると、シアネートエステルとエポキシの間で形成される架橋構造におけるエーテル鎖が切断され、ガス発生やガラス転移温度の低下が起こることが明らかになった。